「心療介助犬」多くの人が初めて耳にする言葉かと思います。その文字の通り、わたしたちの「心」を癒したり治したり整えたりをしてくれる犬です。日本心療介助犬協会では次のように定義しています。
狭義ではエモーショナルサポートドッグを、広義ではサイキアトリックサービスドッグやセラピー犬などを含め、私たちの精神面での療養に寄与してくれる犬たち全般をいいます。
エモーショナルサポートドッグとは、神経発達症などにより日常生活や集団行動に支障をきたす特性のある人に、特定の介助作業を行うのではなく単に寄り添うことで様々な症状の抑制や軽減あるいは回復などの効果をもたらし、本人やその家族の精神面を支えてくれる犬です。
サイキアトリックサービスドッグとは、ADHDの子供に寄り添い突然の飛び出しを防ぐオーチズムサービスドッグ(自閉症介助犬)や、発作の際に薬を持って来たりするPTSDサービスドッグなどのように、特定の作業を行うことで手助けしてくれる犬です。アメリカでは補助犬として公共の場へのアクセス権が法的に認められています。
しかし日本では精神障害の人を支える犬は補助犬として認められていませんので、そうした現状においてはタスクの有無にかかわらずにその両者を総称してエモーショナルサポートドッグとしています。
セラピー犬とは一般に動物介在介入(AAI)、すなわち高齢者施設や病院などを訪問し触れ合いなどにより人々に癒しをもたらす動物介在活動(AAA)を行う犬たち、および動物介在療法(AAT)や動物介在教育(AAE)を行う犬たちをいいます。
犬との暮らしを希望される前に
犬を飼うことには、「幸福ホルモンの分泌によるストレス軽減」「散歩の習慣化による運動量増大」「子どもの社会性や共感性の向上」など、多くの科学的なメリットにより心身の健康増進や生活の質の向上に貢献することが証明されています。
こうした情報をもとに、十分な勉強をせずに犬を迎えて不幸な結果を招くケースをたくさん見聞きしてきています。
とくに自閉症の子供さんを育てている中で、「犬との生活で子供さんがこんなに変わった」というニュースや記事を見て、うちでもと思われるご家庭は多いのではないでしょうか。
たしかに成功事例だけをみればその通りです。しかしすべてのお宅が、全ての犬がそのような結果をもたらしてくれるわけではありません。
そこには、犬の販売やシステムの販売で一儲けを企む人たちの存在もあります。
ただでさえ大変な日々の中に、更に大変な犬を迎え入れてしまうという不幸をさけるために、皆様が検討をなさる際にしっかりと考えるきっかけとなる情報を発信していきたいと思います。
メリット、デメリットをきちんと知ったうえで、しっかりとご検討ください。
